私たちが普段食べているお米が手に入りにくくなっています。
その要因はなんなのか?
今回はその原因について調べてみました。
米不足の現状と原因【2024年版】
米不足の現状(2024年8月)
2024年8月現在、新聞やテレビで連日、
- 小売店にお米がない(入荷予定日も未定の張り紙)
と騒がれ、連日ニュースになっています。
現在流通しているお米は2023年産のものが大半であり、だいたい9月~10月頃になると2024年産の新米が流通し始めます。
よって例年、8月は前年産(令和5年産)のお米を消費する時期であるため、在庫量は少なる傾向にあります。
ただ、それでも小売店からお米がなくなってしまうことはかなり珍しいことです。
今、お米に何が起こっているのでしょうか?
2024年のコメ不足の原因とは
①大雨と高温による供給不足
2023年、各地で大雨や高温などの異常気象によって、2023年産のお米が不作となりました。
1日にものすごい量の大雨が降ったり、最高気温が40℃に迫る日々でしたね・・・
今年も台風がやってきたり、連日猛暑日で、異常気象が通常の気象のようですが・・・
特に米どころの産地でも出来が悪かったり、収穫量が例年より低かったりしたため、供給量全体が減ってしまいました。
日本で1番のお米を生産している新潟県では、1等米比率が例年では80%程度ありますが、2023年産米はコシヒカリ4.9%、うるち米全体で15.7%と過去最低を記録し、米業界に大きな衝撃を与えたことはニュースになりました。
等級が低下した主な要因は高温障害だと考えられています。
高温障害によって米が白くなってしまい、それによって等級が下がってしまいます。
高温障害に加えて、2023年8月の降水量が少なく、水不足に陥ってしまったため、2つの要因によって等級が下がったと言われています。
これらの影響により、精米した時に米が割れてしまい、精米の歩留まりがかなり悪くなります。
歩留まりが悪かったため、市場に流通する米の量が減ってしまったというわけです。
②インバウンドによるお米需要の増加
お米が品薄となっている原因の2つ目が、インバウンド(訪日外国人観光客)によるお米需要の増加です。
日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2024年6月の訪日外国人数は310万人(2019年比+8.9%)で、単月としては過去最高の人数を記録しました。
新型コロナウイルスによる行動自粛が解け、世界的に旅行機運が高まっている中、世界15の国・地域に住む7460人を対象に行った電通の調査レポートでは、再訪したい国・地域で日本が1位となったことがわかりました。
インバウンドは特に多彩なグルメ、和食レストランに関心度が高いという結果が示されました。
和食レストランではもちろん、お米が提供されます。
多くのインバウンドが和食レストランでお米を食べる(需要が高まる)となると、お米の引き合いが強くなり、需要と供給がひっ迫し、お米お取り合いに陥るわけですね。
価格上昇の理由と影響
需要量と供給量がひっ迫しているため、価格は上昇します。
私の感覚では、これまで小売店で精米5kgで2,000円を切っていたお米が、最近では2,800円程度に価格が上昇したと感じています。
ニュースでもありましたが、需要がかなり伸びているため、お米のバイヤーも産地へ行って買い付ける際に高くても、取引先との関係や契約があるため、必要量をなんとしてでも確保しているそうです。
バイヤーの仕入れ価格が上がれば、必然的に末端の消費者がお米を購入する小売店でも価格は上がることになります。
加えて、円安や物価高騰によってパンやスパゲッティなどの小麦を使った主食も価格が高騰しています。
特にパンに比べてお茶碗1杯のごはんを食べることによって満腹感が得られるお米にシフトしている人も多いようで、インバウンドに加えて我が国の人たちのお米の対する需要も高まっているようです。
それらを考えると、お米の需要がかなり高まっているので、お米の流通量や価格が上がるのも納得ですね。
最後に
2024年8月は米不足によって「令和の米騒動」と言われています。
お米は日本人の主食であり、どんなおかずにも合うため、なくてはならない存在です。
政府には備蓄米があるとのことなので、こんな時こそ、早期に備蓄米の放出をしてほしいと思います。
お米は体内でエネルギーとなるため、私たちが日常生活を営む上で必須の食べ物です。
令和の米騒動が早期に収束することを願っています。
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